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弁護士法人 ALAW&GOODLOOP | 福岡・北九州・長崎および久留米の企業法務、法律顧問契約、法律相談

コラム

広告・宣伝メールを送付する際の注意点

投稿日

2018.02.15

投稿者

芳賀由紀子

カテゴリー

IT法務

その他企業法務全般

1.広告・宣伝メールは誰にでも送信していいの?

今や電子メールは、コミュニケーションの手段として欠かせないものとなっています。そして、みなさんも、自社の商品やサービスについて、広告又は宣伝を行うための手段として、お客様に電子メールを送信するなどの手法を活用することがあるのではないでしょうか。

もっとも、広告・宣伝メールは誰にでも自由に送信していいというわけではありません。実は、一定の規制があることをご存知でしょうか。

2.事前の同意について

広告・宣伝メールの送信をするときに知っておきたいのが「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(以下「特定電子メール法」という。)」[1]です。この法律では、受信者の事前の同意なく、広告・宣伝メールを送付することを原則として禁止しています。

すなわち、広告・宣伝メールをお客様に送信するためには、事前の同意を得ておく必要があるのです。誰にでも自由に送信していいというわけではありません。

では、どのような場合に、事前の同意があったと言えるのでしょうか。お客様に会員情報を登録してもらう際にメールアドレスを記入してもらうことはよくあることです。しかし、それだけでは事前の同意があったとすることはできません。チェックボックスなどを設けて、明確に、広告・宣伝メールの受信に同意するか否かの意思表示をしてもらう必要があります。

適正な同意が取得されたか否かの判断について、総務省は、①通常の人間であれば広告・宣伝メールの送信が行われることが認識されるような形で説明等が行われていること、②賛成の意思表示があったといえること、から判断するとしています(総務省「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」)。そして、例えば、「電子メールアドレスの登録時に、契約を申し込むサービスの約款や利用規約に同意の通知の相手方の名称及び特定電子メールを送信する旨の記載があっても、極めて小さい文字又は極めて目立たない色の文字で記載されている場合や、約款や利用規約が長くウェブサイトを膨大にスクロールして、注意しないと認識できないような場所に記載されている場合などのように、通常の受信者であればそれに気付くとは考えにくい場合などは、受信者が認識できるように表示されているとはいえない」としています。

3.結び

広告又は宣伝を行うための手段として、気軽に、そして有効に使える電子メールだからこそ、気をつけて利用していきたいですね。電子メールの利用以外でも、企業活動を営む上で、当事者が違法だと気付きにくく、悪気なく行ってしまっている、という事柄がいろいろとあります。みなさんの会社は大丈夫ですか?

詳しいことは、ぜひ、専門家である弁護士にお尋ねください。

以上

 

[1](定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 (略)

二 特定電子メール 電子メールの送信(国内にある電気通信設備(電気通信事業法第二条第二号に規定する電気通信設備をいう。以下同じ。)からの送信又は国内にある電気通信設備への送信に限る。以下同じ。)をする者(営利を目的とする団体及び営業を営む場合における個人に限る。以下「送信者」という。)が自己又は他人の営業につき広告又は宣伝を行うための手段として送信をする電子メールをいう。

三~五 (略)

 

(特定電子メールの送信の制限)

第三条 送信者は、次に掲げる者以外の者に対し、特定電子メールの送信をしてはならない。

一 あらかじめ、特定電子メールの送信をするように求める旨又は送信をすることに同意する旨を送信者又は送信委託者(電子メールの送信を委託した者(営利を目的とする団体及び営業を営む場合における個人に限る。)をいう。以下同じ。)に対し通知した者

二~四 (略)

2・3 (略)