記事一覧
2017.05.12
本年3月10日,経済産業省は「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」(CGSガイドライン)を策定しました。ガバナンスとは,一般的に企業統治という意味で使用されますが,より具体的には,経営者,従業員,株主,取引先等の企業関係者が関与・協議して,自律的な合意形成を行なっていくシステムを指し ...
2017.04.28
弁護士の柏﨑です。
現代社会では、ペットは家族の一員として認識され、飼主をはじめとする家族にとってはかけがえのない存在となっています。しかしその一方で、ペットに関するトラブルは増加しつつあり、飼主はペットが原因となって生じた損害を賠償しなければならない場合があります。
民法では「動物の占有者は、 ...
2017.04.14
弁護士の平井です。昨年、預貯金債権と遺産分割についてのこれまでの判例とは異なる決定がなされました。
これまでの判例は、原則として、預貯金債権は、遺産分割協議を経ることなく、各相続人の間で、相続の開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるため、遺産分割の対象とはならないとしていました。
もっとも、 ...
2017.03.31
弁護士の後藤です。つい先日のことですが、3月28日付の報道で、法務大臣が「法定相続情報証明制度」を今年5月下旬から実施する旨の発言を行ったことが明らかになり、相続手続きが簡素化されるというトピックで話題に上ることがありました。そこで今回は、「法定相続情報証明制度」について簡単にお話をしたいと思いま ...
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2017.03.19
相続手続などでよく問題となるのが、親族が被相続人の財産を預かっていて、その使途などを上手く説明できない、というものです。
一般に、親族が財産を管理する場合、お互いに信頼関係がありますので、いちいち領収書やレシートなどは取っておらず、現金でやり取りを行うことが多いため、客観的な資料が残っていることは ...
2017.03.03
先日、インターネット上の書き込みに対する削除代行契約を非弁行為によるものとして無効とし、支払った代金を不当利得として、返還請求を認めた判決がありました(※1)。
この判決の内容については、原告の訴訟代理人であった中澤弁護士が、同弁護士のサイトで、既に詳しい解説をされており、そちらをお読みいただ ...
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2017.02.23
私が家庭裁判所にいたときのある遺産分割調停事件の第1回調停期日。
申立人代理人弁護士は、開口一番「被相続人が亡くなったときから3年以内に調停をまとめていただきたい。」とおっしゃられました。
相続税の法定申告期限は、遺産分割が出来ようが出来まいが、相続開始があったことを知った日の翌日から10か月以 ...
2017.02.02
本日(ブログからの引用のため、この記載になっています。)、検索サービスにおける検索結果の仮処分に関する最高裁の判断がありました。
具体的な事案はさておくとして、最高裁の立てた基準と、基準を導くまでの筋道について、考えていきたいと思います。
1.最高裁の判断
最高裁の判断は以下のとおり ...
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2017.02.01
これまで、銀行が中小企業に融資をする際、代表取締役などの経営者が個人保証(以下「経営者保証」といいます。)をすることが一般的でした。このような経営者保証は、信用補完として中小企業の資金調達を円滑にする反面、思い切った事業展開や、早期の事業再生を阻害するなど、弊害も指摘されていました。
このよう ...
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2017.01.23
不動産売買においても、「表明保証条項」を入れる場合が見られるようになりました。表明保証条項は、例えば、「買主は、以下の記載の各事項が、本売買契約日において真実かつ正確であることを表明し、保証する。⑴本物件につき、建築基準法、消防法等いかなる法令の違反もなく、また、適用される条例に違反するものでもない ...
2017.01.05
明けましておめでとうございます。
植木博路弁護士とともに、弁護士法人ALAW&GOODLOOPの代表社員弁護士を務めております関五行と申します。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
当法人は、昨年10月をもって福岡、北九州、長崎の3オフィス体制(所属弁護士数9名)となり、弁護士 ...
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2016.08.05
弁護士の永留です。さて確定申告の後、会社や個人の中には、税務調査を受けることがあります。エピソードが一つ、あるA会社での税務調査の際、担当税務署員が事務所内にあった金庫を開けるように言ったとき、A社長が拒否したとのことです(税務調査の上手な受け方・おさめ方、岩崎彰著、日本実業出版社23頁)。
なぜ ...
2015.08.20
弁護士の永留です。
前回に「 そしてお盆といえば、もう一つの暑い夏があります。それは、お盆休みには、大型倒産事件や国際金融危機のような大きな経済イベントがつきものだということです。」と結構物騒なことを書いてしまいました。
前回は、実例として、2017年のサブプライムローン・ショックを取り上げまし ...
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2015.07.14
弁護士の関です。
今回は特に従業員等に給与を支給する立場の方に読んでいただきたい内容です。
当法人で、経営者等の使用者側の立場にいる方からのご相談に乗った際、経営者ご本人は全く気にされていないですが、従業員への給与の支給方法に問題が存在することを偶然発見する場合が少なくありません。
...
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2015.07.08
弁護士の吉井です。今回は、ネット上の誹謗中傷事件は、どこの裁判所で取り扱われるのか、裁判管轄のお話をしたいと思います。
当事者にとって、裁判管轄は大きな問題です。というのも、遠い裁判所ですと、出廷するための交通費と時間が必要になりますし、弁護士など代理人が出廷する場合には、本人の時間がとられな ...
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2015.07.04
弁護士の永留です。私が裁判官退官した年に購入した「国家は破綻する」(ラインハートとロゴフの共著、日経BP社)をネタにして、お話します。
ギリシャという国は、オスマン・トルコ帝国の支配下から、1829年、19世紀に独立した若い国です。
そして、この国は19世紀中独立前のものも含めてなんと合 ...
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2015.06.23
弁護士の平井です。
弁護士が法律相談や事件を進めていく上で特に気に掛けるものの一つに消滅時効があります。今回はこの消滅時効についてお話ししたいと思います。
消滅時効とは、権利が行使されていないという事実状態を尊重して、一定期間の経過により、権利そのものを消滅させてしまうという法制度です。 ...
2015.06.23
弁護士の平井です。
前回は消滅時効について簡単に説明させて頂きましたが、今回は、消滅時効完成後の一部弁済についてお話したいと思います。
消滅時効とは、権利行使ができるときから法律で定められた一定の期間を経過してしまうと、援用、すなわち、債務者の「消滅時効を主張します。」という意思表示によ ...
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