記事一覧
2018.12.21
今回は、相続法改正に伴い、新設された配偶者短期居住権と配偶者居住権についてお話します。
被相続人が亡くなり相続が発生すると、被相続人と一緒に住んでいた相続人がこの家に住めるのか、問題になります。
この点、現行法のもとにおいても、判例(最判平成8年12月17日)で、
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2018.12.07
今回は、民法改正についてお話したいと思います。2017年5月26日に「民法の一部を改正する法律」(以下「改正法」という。)が成立し、この改正法は、一部例外はあるものの、2020年4月1日から施行されることになりました。この民法改正ですが、債権関係の規定について、社会・経済の変化への対応を図り、国民一 ...
2018.11.27
一般的に、訴訟になる以前には、当事者間で話し合いが行われることと思います。例えば、お金を貸したものの返してもらえない場合、貸主は借主との間で、分割返済やその場合の金額、返済期間等、返済についての話し合いを行います。そして、相手方が全く話し合いに応じなかったり、話し合いの内容に納得できなかったりした場 ...
2018.11.16
本年7月に相続法の改正法案が国会で可決成立したことについては、皆さんも新聞報道等でご存知のことと存じます。この改正法は、早いもので来年1月13日、多くのものは公布日である7月13日から1年以内(2019年7月13日)、残りのものは公布から2年以内(2020年7月13日)の施行が予定されています。
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2018.10.26
弁護士の黒岩です。
今回は労働審判手続きについて書きたいと思います。
1.労働審判は、2006年4月から運用が開始された、他の手続きからすると、かなり新しい手続きです。
対象は個別労働関係民事紛争に限られています(労働審判法1条)。
一番の特徴は、原則として3回で終結するため、速やか ...
2018.10.12
弁護士の吉井です。今回は、最近話題になっている、ブロッキングについて開設したいと思います。
まず、最初に、ブロッキングとは何かですが、正確性を無視して簡単にいってしまうと、ドメイン名(このサイトでいえば、agl-law.jp)を入力しても、本来のサイト(このサイトでいえば、当事務所サイト)に繋 ...
2018.09.28
贈与税については、いろいろ知らないと大変なことになる問題があります。
その1つが「贈与税の連帯納付責任」というものがあります。
「弁護士業務にまつわる税法の落とし穴」(三訂版)の中で山名隆男弁護士が紹介されている事例です。
ある会社の社長さんが愛人の女性と別れようとして、いわゆる手切 ...
2018.09.18
その1、その2と取引先の倒産に対する備えを説明してきました。
今回は、実際に取引先が倒産してしまった場合の上手な対処法を、倒産の中でも最も多い「破産」を例に御紹介します。なお、以下は取引先が株式会社であることを前提とします。
1 破産というのは、会社に残っている資産を現金化して、それを債権者 ...
2018.09.03
1 分譲マンションが売れ残った場合,売主において,値下げ販売を検討することがあると思います。マンションの維持管理にはコストがかかりますし,時間が経てば,市場価格や社会状況も変化しますから,販売価格を下げて完売を目指すという判断は合理的です。
もっとも,既に購入した者においては,値下げ販売を実施した ...
2018.08.15
弁護士の関です。
今回もクレプトマニア(窃盗症や窃盗依存症ともいいます。以下では、「クレプトマニア」に統一します。)についての内容です。
よく誤解されている方がいらっしゃいますが、クレプトマニアと診断された方が万引等の窃盗行為を行った場合であっても、基本的には無罪となるわけではありま ...
2018.08.06
今回は、遺留分減殺請求権の行使の期限についてお話します。
そもそも、遺留分とは、相続人に保障される相続財産の一定割合のことをいいます。
基本的に人は、自分の持っている財産を売ったり、あげたりと、財産の処分を自由にできます。
しかし、相続の場面では、あまりに自由に処分できてしまうと遺 ...
2018.07.20
1. はじめに
近年、グループ会社全体のコンプライアンス重視の立場から、グループ会社全体に適用される『グループ内部通報制度』を設ける会社が増えています。これは、グループ会社の不祥事が、親会社はもちろんグループ全体の信用を損なう事態にまで発展しかねないことから、事前の法令違反等の情報提供により組織の ...
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2018.07.06
今回も,リスクマネジメントについてお話ししたいと思います。
まず,リスクは,純粋リスクと投機的リスクに大別されます。純粋リスクとは,事故や災害などを防ぐことに関するものを指します。一方で,投機的リスクとは,ビジネスチャンスに伴う不確実性を指します。リスクというと,前者のイメージを持たれる方が多いか ...
2018.06.26
今年の6月1日から、2016年に改正された刑事訴訟法の一部が施行されることとなり、新たに司法取引制度と刑事免責制度が導入されました(その他、国選弁護対象事件の拡大という改正点もありますが、今回は省略します)。このうち、刑事免責制度については、つい最近実際の刑事事件で初めて適用されたということもあり ...
2018.05.25
法律相談でよく尋ねられることの中に、裁判の費用(訴訟費用)は請求できるのか、弁護士費用は請求できるのか、といった内容がありますので、今回はこれについて話していきたいと思います。
1 「訴訟費用」とは
裁判で判決までいけば、裁判所が判決の中で訴訟費用の負担 割合を定めます。訴訟当事 ...
2018.05.06
吉井です。今回は、新規ビジネス立ち上げの際、問題となりやすい行政規制、特にグレーゾーン対応についてのお話をしたいと思います。
最近、金融や医療などへのIT化のニュースが様々取り上げられています。これらの分野は、これまで、他の分野ほどにはIT化、特にインターネットを利用したサービスの提供が進んで ...
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2018.04.23
「家なき子」って、アニメ世界名作劇場「家なき子レミ」のこと?
それとも、主人公のあの名子役安達祐実ちゃんの決めぜりふ「同情するなら金をくれ」のテレビドラマ「家なき子」のこと?
ここでは相続税制における「家なき子」のことです。
あのテレビドラマの中もう一つ記憶に残るせりふ「起きて半畳 ...
2018.04.11
Q 民法(債権法)が約120年ぶりに一部改正されると聞きました。事業者に関係がありそうな改正点について教えてください。
A
1 民法の一部を改正する法律の概要
現行民法は約120年前である明治29年(1896年)に制定されましたが、その後、取引の複雑化、高齢化、情報社会の進 ...
2018.03.27
共有とは、共同所有の一形態であり、複数の者が同一物の所有権を量的に分有することをいいます。民法249条以下に規定があります。
収益不動産についても様々な理由から、共有となっていることがあります。
例えば、ビルの建設にあたって買収に応じない地主がいる場合に、その地主にビルの共有者と ...