記事一覧
2022.04.08
労働者が亡くなったときに,遺族に死亡退職金が支給されることがあります。この死亡退職金の受給権者は,社内規程や法律・規約に定めがあり,一般の相続とは区別されることが多いです。たとえば,亡くなった方に妻と子がいた場合,相続財産であれば,妻と子の法定相続分は1対1ですが,死亡退職金の受領権者を「配偶者」と ...
2022.03.28
私は、昨年(2021年)2月5日に、「2021年(令和3年)は「うし年」、「うし年」はつまづく?」という題名で「コラム」記事を出しました。
そこでは、1973年(昭和48年)石油ショック時の思い出を紹介し、時代背景として、1971年ニクソンショックによる世界中への基軸通貨ドルの過剰供給、先進国 ...
2022.03.26
私が回答している弁護士ドットコムの法律相談で、最近相談が増えてきたと感じるのが、この違法ダウンロードの処罰についてです。関心が高いのかもしれないと思いましたので、今回はこのコラムの話題にしてみたいと思います。
令和2年6月5日に著作権法が改正され、令和3年1月1日から、それまで音楽と映 ...
2022.03.07
第1 はじめに
株主には、株主総会における議決権が認められています(会社法(以下、「法」といいます。)105条1項3号)。そのほかにも、株主には、株主総会における質問権(法314条)や提案権(303条以下)が認められています。このような権利は、株主が会社の経営に参加するために不可欠なものであり ...
2022.02.14
1 はじめに
ご自分が居住しているマンションの管理に疑問がある場合は,まずは,管理規約の内容や,管理組合の総会議事録の内容を確認してみるのがよいと思います。
2 誰に請求するか?
規約・総会議事録は,通常,理事長が保管しています。
なお,「規約,議事録の保管場所は,建物内 ...
2022.01.28
弁護士の関です。
私はこれまでのクレプトマニア(窃盗症や窃盗依存症ともいいます。以下では、「クレプトマニア」に統一します。)に関連するコラムにおいて、本人がクレプトマニアに罹患している可能性を認めることこそがこの問題に取組む出発点にして最も難しいハードルと繰り返し述べてきました。
今回は ...
2022.01.14
第1 はじめに
改正少年法が令和4年4月1日に施行されることをご存知でしょうか。今回の改正では、18歳及び19歳を「特定少年」と定義し、17歳以下の少年と異なる取扱いをすることとなりました。その背景には、18歳以上から選挙権が認められたこと、民法上の成年年齢が18歳以上となることから、18歳以 ...
2022.01.04
本稿では,前回に引き続き,eスポーツ(「electronic sports」の略)について執筆させていただきます。
1 eスポーツの労働者性
皆さんは労働者という立場になったことがあるでしょうか。多くの方々は,学生時代のアルバイトや新卒入社の際に,会社と労働契約を締結し,労働者 ...
キーワード
2021.12.20
1 はじめに
最近では,過去に人が死亡する事件・事故が発生したことがある不動産,いわゆる事故物件の場所を地図上に表示するサイトや,あえて事故物件に住み続ける芸人がいるなど,事故物件が話題になることがあります。
しかし,あえて事故物件と知りつつ住もうと思う人はごく少数であり,事故物件である ...
2021.12.03
お墓や位牌などは,相続財産とは区別して祭祀財産と呼ばれます(遺骨も同じ扱いとなります。)。親族のなかで誰が引き継ぐかについても,相続とは別に考えられます。法律では,祭祀財産を継ぐ人のことを,祭祀承継者と言います。
では,祭祀承継者はどうやって決まるのでしょうか。民法では,まず,①亡くなった人が ...
2021.11.19
私は、弁護士ドットコムというサイトで、法律相談の回答をしています。
今回は、回答をしている際に気になることをお話ししようと思います。
「・・・こんな酷いことをされました。この相手方を○○罪として訴えられますか」
こういうご相談は多いです。
おそらく、ご本人のお気持ちと ...
2021.11.10
経営者の連帯保証問題、新型コロナウィルス禍の中小企業において
新型コロナウィルス禍は、日本経済いや世界経済にとって未曾有の危機といってよかろう。
この未曾有の危機に対し、政府・日銀は,前例のないほどの資金繰り対策で大企業や中小企業を問わず、救済しようとしたと言ってよい。
日銀の新型 ...
2021.11.01
第1 はじめに
犯罪による収益の移転防止に関する法律(以下、「同法」といいます。)という法律をお聞きしたことがあるでしょうか。この法律では、マネーロンダリングやテロ資金の供与を防止するため、一定の取引を行う場合に相手方の本人確認等を行うことが義務付けられています。同法は、金融機関、ファイナンス ...
2021.10.08
1 賃貸人からの解約は容易ではない
建物賃貸借契約を結んだ場合,賃貸人がその賃貸借契約を解約したり,更新を拒絶したりすることは容易には認められません。賃貸人側から賃貸借契約を終了させるのは容易ではないのです。
不動産賃貸業を営んでいる方であれば,ご存知の内容であるとは思いますが,賃貸借契 ...
2021.09.24
弁護士の関です。
今回はクレプトマニア(窃盗症や窃盗依存症ともいいます。以下では、「クレプトマニア」に統一します。)を取り巻く昨今の状況についてお話ししたいと思います。
クレプトマニアという言葉も大分有名になってきました。ネットニュース等でこの言葉を目にすることも増えましたし、正確な意味 ...
2021.09.13
第1 はじめに
前回のコラムでは、個人の債務整理の手段のうち「任意整理」についてご説明いたしました。今回は、「自己破産」についてご説明したいと思います。
第2 自己破産の概要
自己破産とは、借金などの債務の支払いができない状態に陥った債務者について、裁判所が、債務者の財産や負債を整 ...
2021.08.27
本稿では,前回に引き続き,eスポーツ(「electronic sports」の略)について執筆させていただきます。
1 賞金と景品表示法との関係
皆さんは,景品表示法(以下「景表法」といいます。)という法律をご存知でしょうか。
この法律では,「商品及び役務の取引に関連する不 ...
2021.08.13
さて,東京オリンピックもあっという間に終わってしまいました。
表敬訪問先で金メダルをかじられた,というニュースが世間を騒がせましたが,ところで,オリンピックの金メダルって何でできているかご存じでしょうか。
金メダルって言うくらいだから金(ゴールド)でできていると思っていたのですが,実は, ...
2021.07.30
《事例1》「長年没交渉だった親戚が亡くなり,自分が相続人であることを知った。ところが,その親戚は多額の負債を抱え,見るべき資産はなかった。」
こうした事例を想定します。このままでは,相続により負債を負うことになるので,まず,検討すべきが相続放棄です。注意が必要なのは,相続放棄には期限が ...